重圧を楽しむ

「オリンピックを楽しむ」、という言葉がよく聞こえてくる。
連日、テレビ観戦している人にとって、オリンピックは、ヒヤヒヤドキドキ応援しな
がら、結構、楽しいもの。

しかし、選手の口から「楽しもう」などと聞くと、昭和生まれの私にはどうもしっくり
こない。

かつて、国の期待を一身に背負い、自分を追い込んだ末「これ以上走れません」
と自殺したマラソン選手もいた。

楽しむどころか、悲壮な覚悟とガチガチの緊張感で大変じゃなかろうか、とつい
思ってしまうのである。

ところが、この「楽しむ」は、オリンピックの場や雰囲気を「楽しむ」意味ではないと
言う。

「個々の選手に押し寄せるプレッシャーを楽しむことだ」。
これは長野五輪のスピードスケートの金メダリスト、清水宏保の言葉。。。

重圧は、選手にとって、サプリメント(栄養剤)のようなもの。
これは、五輪本番の試合モードに仕上げるために欠かせない材料であると。。。

筋肉も関節も最終仕上げの段階に入ったとき、重圧という強烈な刺激が入って
こそ、本物の張りが出てくる。
身体がそうなれば、気持ちにも緊張感がみなぎってくるという。

その過程を「楽しむ」ということらしい。

これは、実地に体験した者しかわからない心境だろう。

真央ちゃんも、あれだけ騒がれながら、笑顔で「金メダルを獲りたい」と言っている。

単なる夢や理想を語っているのではないだろう。
大衆を前に、宣言に足る十分な練習の積み重ねあればこそ。。。

言葉に裏打ちされた自信は、大きな目標に向かって妥協なき過酷な練習に打ち
勝った者にのみ、備わるものに違いない。

本物か否か、気持ちも覚悟も言葉から察するしかないが、少なくとも五輪で勝てる
選手には、目標達成を明確に言えるだけの血のにじむ努力の積み重ねと、重圧を
楽しむ冷静さがある。

翻って、法戦はいかに。。。
高い目標を掲げ、いかなる苦難も乗り越えて、光に向かって進んでこそ親鸞学徒。
ゴールのある、この世に二つとない、確かな悔いなき道なのだから☆

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