慈悲蒔く人に
東アフリカ・ケニアで母と慕われる日本人がいる。
岸田袈裟さん。。。
30年以上、ケニアの生活改善などに取り組んだ上郷出身の女性である。
その顕著な功績が認められ、かつては読売国際協力賞も受賞されたが、
今年2月、66歳で逝去された。
最初は栄養学の研究者として、食生活を調査するためにアフリカに行かれた
と言う。
ところが、現地の窮状を見かね、何とか救いたいと、日本式のカマドを造り、
水を煮沸して飲むように徹底したところ、乳児の死亡率が激減。
また、トウモロコシの皮で編んだ草履を履かせることで、子供達の足が守ら
れるようになった。
そうしておよそ30年、現地に密着して様々な活動を展開し、ケニアの人の
健康と生活レベルの向上に貢献したと言われている。
岸田さんを母のように慕い、村には「キシダ」と命名された子供が、幾人も
いるそうだ。
ご主人や子供さんもいて、人生の半分をケニアに尽くされた、と聞けば、
同じ主婦として、家庭や育児の両立に、どれだけ苦労があっただろうと
偲ばれるもの。
だが、やっぱり「親の背を見て、子は育つ」。。。
子供さん2人とも、海外で医師として活躍されているそうである。
ひたすら困窮している人達を助けたいと、自ら困難な道に飛び込み、長年
苦労していった母の姿に、大きく影響されたのだろう。
また、岸田さんがケニアの人々にそうであったように、家庭でも、子供達に
慈愛深く接していたに違いない。
子供にこうなってもらいたいと願う親は多いが、まず自らそれを「姿にかけて
見せる」覚悟が大事なのだろう。
まして、間違いない教えを知らされ、子にも聞いてもらいたいと切に願う
親鸞学徒なら、なおさらのこと。
親鸞聖人の教えは、世界に二つとない無上甚深の教えであるから、始め
から聞かなくて当たり前。
だから、それを自覚するほど、聞かない相手を見下したり、腹を立てるのは、
とんでもないことと知らされる。
深い教えを伝えるには、まず、聞かせたい相手の望むことを的確に知り、
応じる心がけが大切と、このたびも教えて頂いた。
親でも子でも、慈悲蒔くあたたかき人こそ慕われるもの。
その姿をして何かあると知らされた人は、やがて仏法を聞かれるご縁に
恵まれることだろう。
遠くに行かなくても、世は愁苦で乱れ、救いを求める窮状は続いている。
真に救われる道を知らされた学徒同志は、この惨状に飛び込んで、姿に
かけて法を伝え、共に勇んで光に向かって進みたい☆





