「おしゃべり湯」考
ある温泉旅館の大浴場。。。
男湯には「気ばらしの湯」、女湯に「おしゃべりの湯」とサブタイトルがある。
これは言い得て、なかなか面白い。
男性は、日々戦場の仕事場から離れ、広々とした温泉にゆったりつかり、
心身ともにリラックス。
非日常的な、時間と空間は、まさに「気晴らしの湯」となろう。
女性は、どうか。
湯につかると、あちこちで談笑の輪ができる。
そして、どちらかゆだるまで延々と続く。。。
見知らぬ同志でも親しく話せるから、すぐに会話が始まる「おしゃべりの湯」。
男湯は、おそらく女性とは異なる風景だろう。
温泉だけではない、公園でも、団地でも、女性の集まるところは、いつもどこでも、
かしましい。
なぜだろう。
それは、女性にとって「おしゃべり」が、「気晴らし」だから。。。
また、会話の弾む理由の一つに、女性の脳には、「共感」する部位が大きいと
言われている。
「そうそう」とか、「分かる分かる」とか、若い女性が、あごを突き出すように頷く
しぐさは可愛いものだが、それは、相手に対する共感の動作。
その共感が、互いの距離をぐっと狭め、心を開かせ、盛り上がるのだ。
自分の思いを相手が受けとめてくれるのだから、こんな楽しいことはないだろう。
苦しい思いや溜まった日頃のストレスも、しゃべることで、かなりの解消となるので
ある。
今年も自殺者は3万2千人を超えたが、男女の比率で言えば、女性は1万人足らず。。。
圧倒的に多い男性の、独り苦悩を抱え込む、寂しい姿が浮かんでくる。
共感は、男女を問わず、苦しみから救う凄い力と言えるのでなかろうか。
話し上手は、聞き上手。
相手の心配や悩み事に、真剣に向き合い、親身になって聞くことは、大変な忍耐に
違いない。が、相手も生かし己も生きる、自利利他の尊い行為と知るべきだろう。
まして、親鸞学徒の向かう先は、一時的な救いで終わらぬ、すべての人が願う、
まことの幸せなのだから☆





